中国の大手メーカーであるDJIは、自社のドローンとカメラ機器で知られる会社として知名度を持っていますが、今回、Eバイク市場に参入するという意外な動きを見せました。DJIの最新製品であるAvinox Drivetrainは、Bosch、Fazua、TQ、Bafangなどの既存のEバイクブランドと競合することを目指しています。
Avinox Drivetrainは、多くの専門家によってEバイクに最適な構成とされるミッドマウントモーターを搭載しています。DJIはこのモーターを軽量化に重点を置いて設計し、重さはわずか2.52 kg（5.55 lbs）となっており、BoschのPerformance Line CXよりも軽く、TQのHPR50よりはやや重いです。モーターの特筆すべき特徴としては、ポリマーギアの使用が挙げられます。これにより、重量を軽減するだけでなく、騒音も抑制します。ただし、それらのギアが実際のライディングの過酷な環境に耐えられるかどうかは、時間が経つまでわかりません。
パワーに関しては、Avinox Drivetrainは名目出力250 W、ピーク出力850 Wを誇っています。この印象的なピークパワーにより、このモーターは105 Nm（77 lb-ft）のトルクを発生させることができ、BoschのCXを上回り、さらにHPR50の2倍のトルクを発生させることができます。さらに、Avinox Drivetrainは、エキサイティングなブーストモードを含む複数のアシストモードを提供しており、30秒間に最大トルク120 Nm（88.5 lb-ft）および1,000 Wのパワーを発生させることができます。
Avinox Drivetrainを補完するために、DJIは600 Whと800 Whの2つのバッテリーオプションを開発しました。これらのバッテリーは、理想的な条件下ではそれぞれ117 km（73 mi）と157 km（97.5 mi）の走行距離を提供します。また、充電能力も素晴らしく、800 Whバッテリーはわずか1.5時間で0％から75％まで充電することができ、昼食休憩中に素早く充電できます。
ライドデータやバッテリーレベルの管理は、Eバイクのトップチューブに取り付けられた2インチのOLEDインタラクティブディスプレイによって便利に行うことができます。この防塵、防水、反射防止対策のディスプレイは、約50のデータポイントから収集された正確な情報を提供します。ディスプレイの操作は、ハンドルバーマウントコントローラーを使用して行うことができるため、スマートフォンは必要ありません。
現在、DJIのAvinox DrivetrainおよびAmflowと呼ばれるEバイクは、英国、ドイツ、オーストラリアのみで利用可能ですが、Eバイク市場への参入により、大きな関心が集まっています。軽量なモーター、パワフルな性能、革新的な機能を備えているため、DJIはEバイク業界に大きな影響を与えることになり、他の国もこれに乗じて参入することは時間の問題でしょう。
———————————-